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昨日(1月26日)は、テレビにかじりつく一日となった。全豪テニス大会(オーストラリアン・オープン)の女子シングルス決勝の生中継があり、日本の大坂なおみ選手が、チェコの強豪ペトラ・クビトバ選手を破り優勝した。昨年の全米テニス大会の優勝に続き四大大会連覇となった。大坂選手の破竹の活躍に、日本中が沸いたことはいうまでもない。四大大会連覇なのだから、相撲に例えれば連続優勝となり、横綱昇進の条件が整う。大阪選手は、世界ランキングも第一位となり、名実ともに女子テニス界の横綱になった。前年同時期のランキングが72位だったというから、1年間で大変な急成長ぶりである。
私のような素人でも、なぜ大坂選手が女子テニスのチャンピヨンにまでなれたのか、その秘密を知りたい所である。専門家の解説は興味深く、彼女の強さの秘密の一端が分かりつつある。心技体の充実が必要なことは誰でも分かることであるが、その秘密まではなかなかたどれない。テニスは、とりわけメンタルが重要なスポーツだという。ご本人は「三歳児のメンタリティ」と言っているが、そのメンタリティが少しでも強化されると、選手としての強さは倍増する。サーヴまでの25秒間に、声を上げての気合注入、腿を叩く、深呼吸、微笑む、無表情、後ろを向いて心を鎮める等々、数々のルーチンを駆使し、精神面の落ち着きをもたらす。トイレット休憩や医療チェックなども効果的に活用されている。
技術面は素人の私にはよく分からないが、レシーヴの際には、一歩前に立ち、左右の立ち位置も工夫し、素早く返球している。ラケットの糸は強めに張り、球の回転数を増やす。これにより、ドライヴをかけてコート深く球を打ちこめる。良いフットワークをするためには、体幹などの優れた体力が必要である。身体を絞ったであろうことは、その外見からもうかがえる。専門のトレーナーの指導による鍛錬が効果を発揮したということだろう。一流選手には多くの関係者が必要となるから、チームを構成する。コーチ、打撃相手、体調管理、心理、食事、ラケットのガット張り、マネジメント、等々。選手本人は勿論だが、チーム力の勝利でもある。さらには、何はさておき、選手本人の克己心が人一倍勝っていたと思われる。大坂選手は21歳という若さなので、選手ばかりか観客までもが、選手の成長ぶりをみることができる。今後の活躍が大いに期待でき楽しみだ。
テニスといえば、今から15,6年前の2003年にロンドンに滞在していた際に見物に行ったイーストボーン国際のテニス大会が強く印象に残る。イーストボーン国際の大会(当時は女子のみで、その後は男子も共催)は日本ではあまり馴染みがないが、6月頃に開催されるので、四大大会の一つであるウィンブルドンに出場予定の選手たちが前哨戦として参加する大会である。あらかじめ入場券を予約し購入した。試合の前日にロンドンから南東に向け2時間程度車を走らせ、中世の街並みが残る観光地としても名高いライという小さな町に泊まった。宿泊先のホテルはマーメイドインという有名なホテルで、1420年に再建されたものだという。エリザベス女王や皇太后も泊まったことのある伝統の宿だった。木骨造りの建物、立派な暖炉などまるで骨董品の中に寝泊まりする感じだった。食した伝統料理も印象深かった。
翌日イーストボーンのテニス大会会場に足を運ぶ。テニスコートに向かう道筋が、すでにテニス会場への誘いである。なかなかの雰囲気である。占めた座席は、選手を背面からみる位置である。この辺りの座席が、球筋がよく見えて好都合らしい。日本の女子選手では、伊達公子、杉山愛、森上亜希子などのテレビで見慣れた選手が出場し、戦っていた。これらの選手はその後引退し、現在では選手の指導やテレビ解説者などとして活躍している。この大会の雰囲気は、テレビ観戦ではなかなか伝わりにくく、分からない。大いに楽しめたテニス観戦の一日となった。観戦終了後は、ロンドンに向けて車を走らせ家路を急いだ。
(金安岩男 慶應義塾大学名誉教授)
