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Men’s Life Style
金安 岩男

著者:金安 岩男
1947年2月に東京の下町に生まれる。
学部で経済学、大学院で地理学を学び、外資系情報企業、国立大学、私立大学での勤務経験を有し、研究、教育、研修などの各種プロジェクトを実施。地理学者として、計画実践、プロジェクト発想に取り組んでいる。海外諸都市の街歩き、相撲などを趣味に、発想のヒントをいつも探究中。社会的活動として、政府機関、地方自治体の各種審議会、委員会などの会長、委員などを務めている。
主な著書に、『時空間の構図』、『プロジェクト発想法』、その他多数。現在は、慶應義塾大学名誉教授、新宿自治創造研究所所長。

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でも、横綱なんです
2013/01/01
私は東京の下町で生まれ育ったが、私が通った小学校にはかつて土俵があった。当時の男子児童にとって、相撲はほとんど道具を必要とせず、安上がりで便利な運動でありかつ遊びであった。今時、都内で土俵のある小学校を探すのも大変なことと思うが、ご多分に漏れず、私の母校にあった土俵もいつの間にか無くなってしまった。

私が小学4年生の時に、東京都の少年相撲大会が初めて開催され、都内の各区から代表チームが出場した。会場はなんと国技館で、当時は蔵前にあった。代表チームは、小学4年から中学2年(3年も可)までの5人からなり、私は区代表チームの先鋒として奮戦し、結構勝ち星を重ねた。テレビ局は開設後間もなく、しかもテレビ設置台数も少なかったが、生中継があった。近所の人たちは、当時は数少ないテレビ所有者のお宅でテレビ観戦と相成った。我がチームは準決勝で敗れはしたものの東京都第三位となり、翌日の日刊スポーツ紙に私の立会いの場面の写真が大きく掲載された。土俵の位置が目の上にあり高かったことと、土俵がコンクリートのごとく硬かったことを、子供心によく覚えている。支度部屋で、プロの呼び出しの人が「あんた、うまい相撲取るね」と言ってくれた。これが私の人生における唯一の勲章であり自慢話であるが、世界規模の五輪大会の金メダルではないので、まことに小さな話ではある。

相撲と言えば、現役力士では最高の優勝回数を誇る横綱白鵬は、大変賢いお相撲さんだ。白鵬はモンゴル出身力士ではあるが、69連勝の双葉山を崇拝し、相撲の真髄をよく理解している。彼はマスメディアの取材に答えて次のように言っている。
「わたしは腕力はあまりないので前頭クラス。下半身はしっかりしているので大関クラスかな。でも、横綱なんです」

これは大変示唆に富んだ言葉である。腕力や下半身の強さに加えて、しなやかさ、瞬発力、相手の力の利用、統合する力など、さまざまな能力の発揮が総合的な強さになっていることを意味する。個人もそうであるが、組織の場合ならば、強み弱みをいかに組み合わせ、価値あるものをつくりだすかが問われる。ビジネスマンにお馴染みの戦略計画のための分析手法として、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、ならびに脅威(Threats)からなるSWOT分析があるが、これだけでは何かが足りない。分析のための分析ではなく、力を発揮するための思考と行動が望まれる。皆さんが所属するチームや組織は、ぜひ強い横綱を目指してほしい。地域も国も、その長所短所を工夫して統合力を発揮することが肝要なのである。
(金安岩男 慶應義塾大学名誉教授)
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